雨の日も晴れの日も、僕ら。

日々のあれこれを綴りながら、楽しく生きたい。 

『 もしもは、やめる。』

 

 『 もしもは、やめる。』

  

「もしもの話だけどさ

 明日、海に行くとしたら、ど・・、」

「え?もしもじゃなくて

 本当に行こうぜ!海。」

 

「いや、明日も仕事だよ。」

「休めよ。電話して風邪ですって

 言えばいいじゃん!」

 

「ばか。風邪ぐらいで休めるか。」

「熱が39度4分って言えば休める。」

 

「なんだよ4分って、細かいな。」

「リアルじゃん、細かいほうが。

 ねぇ、休んでよ。海、行こうよ。」

 

ユウヤは近寄ってきて

オレの腕を取って甘えた声を出した。

 

休む?会社を?

 

「いや、ムリ。絶対ムリ。

 明日、会議だし。」

「じゃあなんで、もしもとか言ったんだよ。

 ばーか。」

 

つまらなそうにパソコンの前に戻り

ヘッドフォンをしてしまった。

 

「もしも」それはオレの願望、かな。

だけど海はちょっとムリか、遠いし。

 

「次、引っ越すなら海の近くがいいな、

 波の音が絶えず聞こえるぐらいの。」

 

ヘッドフォン越しでも聞こえる

ぐらいの声で言った。

 

「引っ越す予定なんかないじゃん。」

「まあ、ないけど・・。」

 

こっちを見ないで答えるユウヤは

もう海への興味はないように見えた。

 

夏になったら

来年は

今度

いつか

 

思い返せば、そんな願望ばかり口にして

実現したことなんてほとんどない。

この前、二人で遠出したのは

いつだったろう。

 

そうやってオレたちは

親にだまされ続け

いつしか親と心が通わなくなったのに

同じことしてるな・・。

 

「今週の土曜日、オマエ、暇?

 行こう、海。

 レンタカー予約するよ。」

 

「まじで?うそだろ?

 テツヤの運転とか、めっちゃ怖いんだけど。

 どこの海?何すんの?」

 

興味なさそうにしてたのに

めっちゃ喜んでる。

 

もう、もしもはやめる。

指切りしよう。  

        (692文字) 

              

  

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 Emilyさんには「もしもの話をしよう」で始まり、「指切りしよう」で終わる物語を書

いて欲しいです。できれば5ツイート(700字)以内でお願いします。

https://shindanmaker.com

少し変えてもいいルールなので「をしよう」を

「だけどさ」に変えました。